一日葬の費用とその流れ、メリット・デメリットを徹底解説
一日葬は、通夜を行わず、葬儀・告別式から火葬までを1日で行う葬儀形式です。
「一日葬なら費用はかなり安くなる?」
「通夜をしなくても問題はない?」
「菩提寺があっても一日葬を選べる?」
このような疑問を持つ方もいるでしょう。
一日葬は遺族や参列者の負担を抑えやすい一方で、通夜がないため弔問の機会が減ることや、菩提寺への事前相談が必要になることがあります。
この記事では、一日葬の費用、一般的な流れ、メリット・デメリット、向いている人、選ぶ前に確認しておきたい注意点まで詳しく解説します。
要点まとめ
一日葬は通夜を省略する葬儀ですが、費用だけでなく参列者や菩提寺への配慮まで確認して選ぶことが大切です。
- 一日葬は、通夜を行わず葬儀・告別式と火葬を1日で行う形式です。
- 亡くなった当日に火葬する形式ではなく、原則として死後24時間を経過するまで火葬できません。
- 通夜ぶるまいや通夜の返礼品などを省けるため、二日間の葬儀より費用を抑えやすくなります。
- 式場使用料・火葬料・安置料・飲食費・返礼品・お布施などが別途必要になる場合があります。
- 通夜がないため、参列できる人が限られることがあります。
- 菩提寺がある場合は、一日葬を決める前に必ず相談しておくことが重要です。
一日葬とは?通夜を省いて葬儀・告別式と火葬を行う形式
一日葬は通夜を行わず、葬儀・告別式から出棺・火葬までの儀式を1日で行う葬儀形式です。
一般的な葬儀では、1日目に通夜、2日目に葬儀・告別式と火葬を行います。
一日葬では通夜を省略するため、葬儀のために参列する日数を1日にまとめられることが大きな特徴です。
ただし、「一日葬」という名称から、亡くなったその日に火葬まで行う葬儀だと誤解しないよう注意が必要です。
墓地、埋葬等に関する法律では、原則として死亡後24時間を経過するまでは火葬できないと定められています。
そのため、ご逝去した日は搬送・安置・葬儀の打ち合わせなどを行い、その後の日程で葬儀・告別式と火葬を1日で執り行うのが一般的です。
また、実際の日程は火葬場や式場の空き状況によっても変わります。
一日葬と家族葬・火葬式の違い
一日葬と家族葬、火葬式では、通夜や告別式の有無と故人とのお別れに使える時間が大きく異なります。
一日葬を検討するときは、「費用が安いか」だけではなく、どの儀式を行いたいのかを整理することが重要です。
| 葬儀形式 | 通夜 | 葬儀・告別式 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 一日葬 | 行わない | 行う | 通夜を省き、式を1日にまとめる |
| 二日間の家族葬 | 行う | 行う | 家族や親しい人を中心に通夜から行う |
| 火葬式・直葬 | 行わない | 原則行わない | 火葬を中心に故人を見送る |
なお、「家族葬」は参列者を家族や親しい人に限定する考え方を指すため、一日葬として家族葬を行うこともあります。
一日葬の費用はいくら?プラン料金だけで判断しないことが重要
一日葬は通夜に伴う費用を減らせますが、火葬料や式場使用料などは別途必要になる場合があります。
一日葬の費用は、葬儀社、式場、地域、参列人数、祭壇や料理の内容などによって変わります。
そのため、「一日葬なら総額○万円」と一律に考えるのではなく、見積書に含まれるものと含まれないものを確認することが重要です。
一日葬の料金例
2026年9月時点で、家族葬「はないろ」の一日葬は次の料金となっています。
| 内容 | 料金 |
|---|---|
| 通常価格 | 328,900円(税込) |
| 資料請求「生前そなえ割」適用後 | 308,000円(税込) |
| 式場使用料 | 別途必要 |
| 火葬料金 | 別途必要 |
※料金・プラン内容は変更される場合があります。申込み前に公式サイトや見積書で最新情報を確認してください。
※式場使用料・火葬料金は別途必要です。
一日葬で確認したい費用の内訳
一日葬では、主に次の費用を確認します。
- 葬儀プラン料金
- 式場使用料
- ご遺体の搬送費
- 安置施設使用料・ドライアイス代
- 祭壇・棺・骨壺・遺影写真などの費用
- 火葬料金
- 料理・飲み物の費用
- 返礼品の費用
- 宗教者へ渡すお布施など
プラン料金が安く見えても、式場使用料や火葬料金、安置日数の延長などが別料金であれば、最終的な支払額は大きく変わります。
特に火葬場の予約が混み合っている場合は安置日数が延び、追加の安置料やドライアイス代が発生することがあります。
一日葬でも費用が半額になるとは限らない
一日葬では通夜を行わないため、通夜ぶるまいや通夜に伴う返礼品などを減らせる可能性があります。
しかし、棺、祭壇、搬送、安置、火葬などは一日葬でも必要です。
また、葬儀社や式場によっては準備のため前日から会場を使用し、式場使用料が1日分だけ安くなるとは限りません。
一日葬を選ぶときは「通常の葬儀より何円安いか」ではなく、最終見積額と含まれるサービスを比較しましょう。
一日葬の一般的な流れ
一日葬でも逝去後の搬送や安置は必要で、通夜だけを省いて葬儀・告別式と火葬を1日にまとめます。
1. ご逝去・死亡診断書の受け取り
病院で亡くなった場合は、医師から死亡診断書を受け取ります。
自宅で亡くなった場合は状況によって対応が異なるため、かかりつけ医や医療機関などへ連絡します。
その後、葬儀社へ連絡してご遺体の搬送を依頼します。
2. ご遺体を搬送・安置する
ご遺体は、自宅や葬儀社・斎場などの安置施設へ搬送します。
法律上、原則として死亡後24時間を経過するまでは火葬できないため、その間の安置が必要です。
3. 葬儀社と打ち合わせを行う
葬儀社と次の内容などを確認します。
- 葬儀の日程
- 式場
- 火葬場
- 参列予定人数
- 祭壇・棺などの内容
- 料理・返礼品
- 宗教者への依頼
- 葬儀費用の総額
葬儀社によっては、死亡届の提出や火葬許可証の取得に関する手続きをサポートしてもらえる場合があります。
4. 親族・参列者へ連絡する
葬儀の日程と会場を伝えるとともに、通夜を行わない一日葬であることも知らせます。
通夜があると思って夕方に訪れる人が出ないよう、案内の段階で明確に伝えることが大切です。
5. 納棺・葬儀・告別式を行う
式当日は、納棺を行った後、宗教・宗派や家族の希望に沿って葬儀・告別式を執り行います。
告別式では、焼香や献花などを行い、故人との最後のお別れをします。
6. 出棺・火葬・収骨を行う
葬儀・告別式が終了したら出棺し、火葬場へ移動します。
火葬後は遺骨を骨壺に納める収骨を行います。
地域や宗派、家族の希望によっては、その後に食事や初七日法要を行う場合もあります。
一日葬のメリット
一日葬には通夜を省くことで、遺族や参列者の日程・身体・費用面の負担を軽減しやすいメリットがあります。
通夜に伴う費用を抑えやすい
通夜を行わないため、通夜ぶるまいや通夜に伴う返礼品などの費用を抑えられる可能性があります。
ただし、火葬料や棺、祭壇、安置などの費用は一日葬でも必要です。
遺族の身体的な負担を減らしやすい
通夜と告別式の2日間にわたって参列者に対応する必要がないため、遺族の身体的負担を減らしやすくなります。
特に高齢の遺族がいる場合は、長時間の葬儀が続かない点がメリットになることがあります。
参列者の日程を1日にまとめられる
遠方から参列する親族にとっても、式に参列する日を1日にまとめられることは負担軽減につながります。
宿泊が必要なケースでも、二日間の葬儀より宿泊日数を減らせる場合があります。
火葬式よりも儀式を行って見送れる
一日葬では通夜は行いませんが、葬儀・告別式を行います。
「火葬だけではなく、祭壇を設けてきちんとお別れする時間を持ちたい」という場合には、一日葬が選択肢になります。
一日葬のデメリット
一日葬は負担を抑えやすい一方、弔問機会の減少や菩提寺との調整など事前に確認すべき点があります。
通夜がないため弔問できる機会が減る
一般的な葬儀では、告別式に参列できない人が通夜に弔問することがあります。
一日葬では通夜を行わないため、葬儀・告別式の日程が合わない友人、知人、仕事関係者などが故人とお別れできないことがあります。
交友関係が広い故人の場合は、参列予定者の範囲を確認してから決めることが大切です。
故人とのお別れの時間が短いと感じる場合がある
通夜から告別式まで二日間かけて行う葬儀と比べると、儀式として故人と過ごす時間は短くなります。
家族が「一晩かけてゆっくりお別れしたい」と考えている場合には、二日間の家族葬のほうが希望に合うことがあります。
一方、通夜の参列者対応がない分、葬儀前日に家族だけで静かに過ごせる場合もあります。
菩提寺の理解を得られない場合がある
菩提寺がある場合は、一日葬を正式に決める前に住職へ相談しましょう。
寺院によっては、通夜から葬儀・告別式までの宗教儀礼を重視しており、通夜を省略する形式について調整が必要になることがあります。
「この宗派なら一日葬はできない」と一律に判断せず、実際に付き合いのある菩提寺へ確認することが重要です。
後日の弔問対応が増える場合がある
葬儀に参列できなかった人から、「後日お線香をあげたい」と申し出があることも考えられます。
その場合、葬儀後に自宅で個別に弔問対応する必要があり、かえって遺族の負担が長引く場合があります。
想定ほど費用が安くならない場合がある
通夜を省略しても、葬儀に必要な基本的な物品やサービスまで不要になるわけではありません。
式場使用料、火葬料、安置料などが別途必要になれば、「一日葬だから大幅に安くなる」とは限りません。
一日葬が向いている人・向いていない人
一日葬は少人数で負担を抑えて見送りたい場合に適していますが、参列者が多い場合には慎重な判断が必要です。
一日葬が向いているケース
一日葬は次のような場合に検討しやすい葬儀形式です。
- 家族や親しい親族を中心に見送りたい
- 高齢の参列者が多く、二日間の参列が負担になる
- 遠方から来る親族の負担を抑えたい
- 通夜を行わなくても家族や親族の理解を得られている
- 火葬式だけではなく葬儀・告別式も行いたい
一日葬を慎重に検討した方がよいケース
一方、次のような場合は二日間の家族葬や一般葬も含めて検討した方がよいでしょう。
- 故人の交友関係が広く、多くの弔問者が予想される
- 家族が通夜からゆっくり故人を見送りたいと考えている
- 菩提寺があり、一日葬についてまだ相談していない
- 親族の中に通夜を省くことへ強い抵抗がある人がいる
一日葬のデメリットをカバーする方法
一日葬の弱点は、事前の説明と菩提寺・葬儀社との調整を行うことでトラブルを減らすことができます。
親族へ一日葬にする理由を事前に説明する
家族だけで決めるのではなく、関係の深い親族には一日葬を検討していることを伝えておきましょう。
「高齢の家族の負担を減らしたい」「遠方からの参列負担を抑えたい」など、選んだ理由も伝えると理解を得やすくなります。
参列できない人には別の弔問方法を案内する
通夜がないため参列できない人がいる場合は、後日の弔問や法要など、別に故人を偲ぶ機会を設ける方法があります。
ただし、遺族が弔問対応を望まない場合は、その意向も訃報の際に明確に伝えることが大切です。
菩提寺には葬儀社を決める前後の早い段階で相談する
菩提寺がある場合は、一日葬を決定してから報告するのではなく、検討段階で相談します。
通夜を省略できるか、読経や戒名・法名などをどのように行うかを確認しておけば、葬儀後の納骨や法要を含めた行き違いを防ぎやすくなります。
葬儀社には総額の見積もりを出してもらう
見積もりではプラン料金だけでなく、次の項目を確認しましょう。
- 式場使用料は含まれているか
- 火葬料金は含まれているか
- 安置できる日数は何日か
- ドライアイスは何回分含まれるか
- 搬送距離に上限があるか
- 返礼品や料理は別料金か
- 宗教者への費用は別途か
複数の葬儀社を比較する場合も、プラン料金だけではなく同じ条件で最終的な見積額を比較することが重要です。
一日葬に関するよくある質問
一日葬で迷いやすい火葬までの日程、費用、菩提寺への相談、参列者への対応についてまとめました。
できません。墓地、埋葬等に関する法律では、原則として死亡後24時間を経過するまでは火葬できません。
一日葬の「一日」とは、通夜を省き、葬儀・告別式から火葬までの儀式を1日にまとめるという意味です。
必ずしも半額にはなりません。
通夜ぶるまいや通夜に伴う返礼品などを抑えられる一方、棺、祭壇、搬送、安置、火葬などの費用は一日葬でも必要です。式場使用料や火葬料金がプラン料金に含まれていない場合もあるため、総額を確認してください。
菩提寺によって考え方が異なるため、一日葬を決める前に住職へ相談してください。
通夜から葬儀までの宗教儀礼を重視する寺院もあります。宗派だけで判断せず、実際に付き合いのある菩提寺に確認することが重要です。
日程が合わず参列できない人については、後日の弔問や法要などで故人を偲んでもらう方法があります。
後日の弔問を辞退したい場合は、訃報を伝える際に遺族の意向を明記すると行き違いを防ぎやすくなります。
一日葬であっても、香典を受け取った場合には香典返しを検討します。
また、僧侶など宗教者へ読経を依頼する場合は、お布施などが必要になります。金額や内容は寺院との関係や依頼内容によって異なるため、事前に確認してください。
まとめ
一日葬は費用だけで決めず、家族・参列者・菩提寺の意向まで確認したうえで選ぶことが大切です。
一日葬は、通夜を行わず、葬儀・告別式と火葬を1日にまとめる葬儀形式です。
通夜に伴う費用や遺族・参列者の身体的な負担を抑えやすい一方、次のような注意点があります。
- 通夜がないため弔問の機会が減る
- 故人とのお別れの時間が短いと感じる場合がある
- 菩提寺への事前相談が必要になる
- 後日の弔問対応が増える場合がある
- 式場使用料や火葬料などが別途必要になり、想定ほど安くならない場合がある
一日葬を検討するときは、プラン料金だけで判断せず、見積もりに何が含まれているのかを確認しましょう。
また、菩提寺や親族にも早めに相談しておけば、「通夜を行わないとは聞いていなかった」といった行き違いを防ぎやすくなります。
自分たちがどのように故人を見送りたいのかを整理したうえで、一日葬、二日間の家族葬、火葬式などから状況に合った方法を選ぶことが大切です。